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【1月25日】べべちゃんの食道に腫瘍

実は、我が家はこの約10日間とても大変でした。
べべちゃんの食道に大きな腫瘍が発見されたからです(;>_<;)

べべちゃんの数々の病気のなかで、今までのなかで最大のピンチか??....とも思われました。
あまりにも深刻でしたのでどうしたものか.....今まで載せる事ができませんでした。
いつもべべの事を可愛いと思い心配してくださっている皆さん、心からごめんなさい。

家族内で、「今は手術はしない」という今後の方向性がほぼ決まったので、経緯やどんなものなのかを載せさせて頂きます。

べべの食道の腫瘍はかなりめずらしく、大学病院でも数例の臨床しかないものですが、吐出があった場合などの参考にしてください。
 
                        2011年2月5日 記


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1月4日に獣医さんに行ってレントゲンをとった際、食道に怪しげなところがあると言われたべべちゃんです。
その時はあんよが痛くなってしまった事での通院でした。

その時に、念のため・健康診断的にCTを撮ってもいいかも....というお話しになり、
1月25日(火)に埼玉の和光動物病院さんにながいき動物病院のR先生と一緒に行ってCTを撮ってもらいました。
ファイル 2211-1.jpg
べべは4回目のCT検査です。
べべはおとなしいので、造影剤を使う必要がなければ麻酔なしで撮れます。
今回もお願いしてパパが一緒に入ってついていてあげて、麻酔なしで撮りました。
先生方は「んっ?」と思われてCTをすすめられたのですが、ママ的には健康診断のつもりでした。

結果として
食道内に直径最大3.6cmくらい、長さは7cmくらい?の腫瘍があることがわかりました。(後日、腫瘍はほぼ円形であることがわかりました。)
腫瘍が大きなところでは、空間はほんの数ミリしかありません。
画像の、緑の線が腫瘍の最大直径(36mm)です。
その○の、11時方向に黒い部分がありますよね?
それがべべちゃんの食道の空間部分です。
ファイル 2211-2.jpg
通常、こんな状態で吐出(トシュツ/胃液が混じらず嘔吐とは異なる。)しないなんて不思議というかありえないらしいです。
ほんの数ミリしかない空洞部分を、なんとかごはんやお水が通っているのです。
食道は軟部組織ですのでなんとかごはんやお水を通してくれているのでしょうか。
腫瘍の形状が、全体的にべったりとくっついているのではなく、一部だけくっついていて、あとはブラブラしているのでしょうか。

こんななので、昨年の2月24日にはクリスマスのごちそうのハンバーガーを吐いたり
1月3日にはお肉を吐いたり(吐出)したのだとはっきりとわかりました。
※2回とも食べてすぐの吐出で胃液はまったく混じっておらず、白い泡にくるまれていました。

こんななのに頑張って一生懸命生きて、ごはんを食べてくれるべべちゃんは奇跡の子です。


腫瘍は、最大直径36mmくらいで、CT画像より長さは70mmくらいと予想されます。
レントゲンでみると胃につながる少し前のこのへんです。
横隔膜のところなので見にくいですが、先生方はちゃんと異変に気付いて下さっていたのです。
ファイル 2211-3.jpg

この腫瘍について、箇条書きします。
●良性にしろ悪性にしろこのままではさらに大きくなってごはんが食べられなり吐出(トシュツ)してしまう。
が、手術はとても難しい。
●平滑筋肉腫か、軟部組織肉腫かも?(転移ではなく新しくできたガンか平滑筋腫/良性の腫瘍)
●病理的に良性であっても、臨床的には場所が悪いので悪性と同じでとるしかない。
●良性かも知れないが、ほおっておくとおそらくどんどん大きくなるので、口からごはんや水を摂取できなくなる。
胃にチューブを入れて栄養をとることはできるが感染を起こすとあぶないし、入れ替えの度に麻酔が必要。
犬で長期間胃にチューブを入れるのは感染の危険があり非現実的である。
●食道には迷走神経が走っている。
腫瘍が大きくなることによって迷走神経を圧迫したり、他の臓器を圧迫することもある。

手術は
●食道に全体的にくっついていると、7cmくらい食道を切って、胃を持ち上げ再建。
食道はそんなに伸びず、かつ周りに支持組織がなく、ブランと垂れてるホースのようなものなので安定しにくい。
(くっつきが悪く回復が遅い。手術後数日はちょっと吠えてもだめ。)
●腫瘍の一部だけがくっついていてブラブラしている可能性もあるのでそうするとまだずっととりやすい。
●腫瘍が食道内の粘膜からできていると切除は大変。
食道の外にできていてそれが食道を圧迫しているのならまだやりようがあるかも。
●開胸手術で、とても大変で時間のかかる手術である(肝臓や肺や脳の手術より大変というか、通常は食道はさわれない部分である)
●命の危険がある。まして14歳8ケ月の老犬なので。

術後は
●数日はかなり痛い。
●5日位の絶対安静が必要で24時間管理が必要。(今までのように泣くからといって家には帰れない)
●手術が成功しても、うまくくっつかなかったり、感染して膿んでしまうこともある。
そうなってしまったら手だてがない。
●つなげた食道が後遺症で細くなって閉塞することもある。
●また腫瘍ができることもある。
●食道には迷走神経も走っているのでとにかく難しい。
●大学病院だと。術後の管理がしっかりできるのと、手術後に必要であればそのまま1度だけ放射線治療をするなどもできる。

明日、色々他の先生とも相談してくれて、そのうえで相談して方向性を決めることになりました。

そんな重大な事が起っていようとは知る由もない姉妹。
パパだってママだってそんな事思ってもいなかった。。。。
ファイル 2211-4.jpg

他の所見としては
●腎臓左に結石っぽいものがあるが、心配なさそう。
●変形性脊椎症や股関節はひどい。
●マイボーム(右目)が大きくなって目やにがでるようになってしまったが、とりあえず目薬だけにして、もしも手術をするならその時に処置する。


べべちゃんって、強いよね。
普通だったら食べられないって。(吐出してしまう)
ファイル 2211-5.jpg

今までたくさんの病気になったけど、強さと頑張りで全部克服してきた。

今回は今までとは違って八方ふさがりだけど、奇跡を起こしてくれるかな。
パパとママは、べべちゃんに美味しいものをこれからもお口からニコニコして食べて欲しいよ。
その為に全力を尽くすよ。
なるべくなるべく痛くないよう、苦しくないようにね。

べべ、大変だけど何とか乗り越えようね! 一緒に頑張ろうね。